「電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法案」を第177回通常国会に提出します。
いま、菅首相が成立にこだわっている再生可能エネルギー特別措置法案がこれに当たります。
余剰電力ではなく全量を、固定価格で買い取ることを電力会社に義務づける法律です。
これまでは、太陽光パネルを設置した家庭や事業所が、発電した電力を自家消費し、余った電力を電力会社に売っていました。
全量買取制度ができると、こんどは発電した電力を自家消費せず、全量、電力会社に売ることができます。
しかも、その売電価格は発電コストよりも高く設定されているため、売れば売るほど儲かることになります。
つまり、全量売るかわりに、自分で使う電力は、通常の電気料金を払って、電力会社から買うことになります。
太陽光の売電価格のほうが電気料金より高いため、そのほうが有利になるわけです。
その結果、自然エネルギーで発電する事業所がどんどん増えるはず、というのが、この制度の狙いです。
買取コストの転嫁による電気料金の上昇分は、いまのところ標準家庭で150円ほどとされています。
自然エネルギーの導入コストが下がれば、買取価格も下がる、と資源エネルギー庁は説明しています。
ただ、自社で再生エネルギー発電設備を持てる企業はいいですが、そうはいかない企業では、工場を海外に移転せざるを得ないところも出て来そうです。
いずれにしても、デフレ不況の下、巨額の電気料金を支払っているメーカーにとっては、電気料金の値上げは死活問題になりそうです。
一般家庭にしても、屋根に太陽光発電装置を設置できるのは、経済的余裕のある家庭に限られています。
裕福な家庭だけが有利な価格で売電でき、そうでない家庭は高い電気料金を払うだけ、という構図はどうしたものでしょうね。